『建築金物”かすがい(鎹)”から広がる言葉の世界』★建築通信★
建築通信
建築金物も色々な種類がありますが、その中木造在来工法の構造に使用する金物で『かすがい』と言う金物があります。
かすがいは、昔から使われてきたコの字型をした大きなホチキスの針の様な金物です、玄能(げんのう)や金槌(かなづち)などで母屋継手(もやつぎて)・束(つか)に打ち込んで使用します。DIYで枕木をつなぎ合わせる時に使用しているのも見かけます。
かすがいは、ことわざの『子はかすがい』にも使われています。子供が夫婦の仲を繋ぎとめる例えで、仲の良い夫婦でも時にはうまく行かない事がありますが、そんな時子供が夫婦仲を和ませ縁を繋ぎとめる。又、夫婦の子供への愛情が縁を保ってくれることです。
その他にも、『豆腐にかすがい』(いくら意見しても一向に効き目がないこと)
『かすがい事案』(二つのことをどちらも成功させようとする考え)がありますが、
ことわざだけでなく生活の中に使われている用語『かなづち』(泳げない人)『羽目をはずす』(調子に乗って度を超すこと)などたくさんあります。
建築(住まい)は私たちの生活に必要不可欠なものなので、建築用語が暮らしの中に使われる様になっていったのではないかと思います。
さらに付け加えると、他にもうだつが上がらない、ろくでなし、たちが悪い、几帳面、叩き上げ、埒があかない、本音と建前、いの一番…などなど、沢山ありますので、調べてみるのも意外な発見があり面白いかもしれません。
◆◇◆ 建築技術部 伊藤 ◆◇◆
▼お問い合わせは
・㈱渋沢 フリーダイヤル TEL.0120-81-4230(受付:平日8:00-18:00)
・㈱渋沢 ホームぺージ お問合せページ