『建物の精度のキーワードと現場管理の重要性』★建築通信★
建築通信

矩(かね)、撥(ばち)、建 (たち)、陸(ろく)いずれも建物の精度を表す言葉です。
「矩」は直角のことです。「矩が悪い」といえば直角になっていないということです。
矩の語源は規矩術(きくじゅつ)です。木造建築の仕口・継ぎ手・屋根勾配などを大工道具の指矩を使って図解し、木材に墨付けする技術であり、江戸時代に発達しました。今日では、矩勾配=45度の勾配、矩を振る=直角にする、なま矩=直角よりも開いている角度、などと矩の字が使われています。

「建」は垂直のことです。「建ちが悪い」といえば垂直になっていないことです。
「撥」といえば、三味線の撥を連想しますが、そのとおり形が末広がりになっているところから、本来は平行であるべき線が広がっている状況を「撥になっている」といいます。
「陸」は水平のことです。水平でない場合を不陸(ふろく、ふりく)といい、「床の不陸が悪い」などと使います。平らな屋根を「陸屋根」、水平に打つ墨を「陸墨」といいます。「りく」とも読みます。
精度を表す言葉として他には次のようなものもあります。「通り」は一直線になっている状態をいいます。本来、一直線のものが途中で曲がっている場合、「通りが悪い」といいます。
「納まり」は建築を構成する部材の、接合する部分や取付け部分の状態のこと。最後の仕上げの部分で仕上がりの良し悪しを左右し、「納まりが良い」・「納まりが悪い」などといいます。

より良い精度の建物を造るためにも、これらの言葉で「〇〇が悪い」にならないように意識をしながら目を凝らしてこれからも現場管理をしていきたいと思います。
❖❖❖ 建築技術部 高橋 ❖❖❖
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